住宅内で使用する電気の一部を、太陽光のような自然エネルギーでまかないたいという場合、本州の日本海側や内陸部のような冬場の積雪のある地帯で太陽光発電の設備を設置するというのは、一見すると無謀なように感じられます。しかし、実際にはこうした雪の多い地域であっても、立派に太陽光発電の設備が設置されている事例は数多く、けっして不可能というわけではありません。家庭用として太陽光発電を行うパネルは、住宅の屋根にとりつけることがほとんどですが、こちらは積雪や風雨にも耐えられるような強化ガラスでコーティングされており、降雪量に応じて傾斜角度も工夫されていますので、雪が降ったとしても、パネルの上に積もらずに、すみやかに落下して排出されるようになっています。また、降雪地帯であったとしても、実際には昼間は晴天であったりすることが多いため、この昼間の日照時間だけで、十分に電力を供給することが可能です。

夜間は当然のこととして日照がないため発電はできませんが、現在では家庭用に小型の蓄電池も開発されているため、こうした蓄電のための設備を別に設置しておけば、昼間に発電した電力を、夜間に取り出して使用するといったことも可能となるのです。もちろん、気象条件はそれぞれの地域によって大きく異なりますので、一概にはいえない部分もありますが、降雪があるからといって太陽光の設備の導入をあきらめてしまうことは、早計であるということがいえるでしょう。